79-27 体験智あるいは認識の深さ、厚み(R1-5-24)

武道を学んでいると

色々と考えさせられることがあります。

それは どうしてもっとスンナリ覚えられ何のだろう?

なぜ もっと簡単に身に付かないのだろう?と言うことです。

 

これは体験したことがないものはわからない、

と言うことなのですね。

 

別の言い方をすれば認識に厚みがない、とか 深みがない、

と言うことになります。

 

現代では實際に体験することなく

ネット上での知識だけで済まされています。

と言うことは視覚からの刺激だけで

脳が記憶してしまうのです。

 

當然 その知識は薄っぺらな、

表面的なものだけになってしまいます。

手で触ったこともなく、

實物の大きさもわからず、

その利用法も画一的で、

そのものを眼の前にしても

脳が何の反応も示さない

無感動人間に成り下がってしまうのです。

 

例を挙げてみます。

杉の木です。

現代では杉=花粉症

としてしか反応しない人が多いのではないでしょうか。

 

しかしこれではあまりに悲し過ぎます。

 

杉の木に触れ、

杉の木の元で遊び、

杉を利用してみることです。

 

杉の葉はよく燃えます。

焚き付けになります。

火を起こす時 マッチの火を杉の枯葉に着けると

よく燃えます。

火を起こすのが大変だった時

これは大変重要なことでした。

またその幹は製材して板や柱として重用されました。

杉の幹の皮は剥がして

乾かして屋根を葺くのに利用されました。

私の子供時代は、こんな家でした。

 

杉の林に入ると杉の葉独特の香りがします。

緑の深い、ちょっとヤニ臭い、私の好きないい香りです。

 

5月の天気のいい朝、

杉の葉に露が降りて たくさんの水滴に

お日様がキラキラと反射しているのは

宝石を散りばめているようでした。

 

と、まあこのような体験があると

杉=花粉症 とはならず、

杉に否定的なイメージを抱くこともないでしょう。

 

剣の稽古でも

私の若い頃は剣などは日本中のどこにも売ってませんでしたから

それで杉や檜の板を買ってきて

各自が削って作るしかありませんでした。

するとそれぞれに個性があります。

上手い人、拙い人、荒い人、細かい人

大きく作る人、小さく作る人

などです。

また杉と檜でも微妙に雰囲気が異なります。

同じものは二つとありません。

その剣で套路を学ぶのです。

 

當然自分の作った剣には愛着があります。

 

その剣で覚えた套路にもそれぞれの思い入れがあります。

味わい深いその人独特の套路の出来上がりです。

 

こうして身に着けたものは終生忘れません。

 

この話を聞かれたら早速剣を自作されることを

お勧めします。

自分の思い入れのある剣で学ぶのと

ネットで購入した剣で学ぶのと

その差に驚かれることでしょう。

 

今度の日曜日はいつも通りです。

 

ホームページは  http://sekijuku.com  からどうぞ。

 

 

 

 

 

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