八十一の十七  氣を使う方法と體術を使う方法

武術には筋力を使って技を仕掛ける方法と 

どちらかというと力を抜くことで

技を掛ける方法とがあります。

更に意念、氣を積極的に使うやり方もあります。

この力を抜くことで相手に技を仕掛ける方法とは 

意識的に膝の力を抜くことで

相手に感知されずに技を仕掛けることが多いですね。

前回の推手の動画で相手にマウンティングするとき、

力を入れずに肘を動かし

マウンティングしてるのもその一つです。

氣を使う方法とは、

以前 エネルギーの槍で相手を崩す動画を載せてますので

それを参照してください。

太極拳では氣を使うと言われてますが 

私見では體術九割、氣一割くらいではないかと思います。

形意拳もそれくらいです。

八卦掌は氣が九割、體術が一割、但しこの八卦掌は

私が学んだ 張俊峰老師傳のものに限りますけどね。

       令和三年五月五日

八十一の十六  推手 平円

前回に続いて推手の平円です。

立円が相手の按を縦に誘導、変化させるのに対して

平円は横に誘導、変化させてます。

實際は縦でも横でもなく

縦のような、横のような動きです。

この時 横に誘導するのに腕力を使うのではなく 

肘を引き抜くようにするといいです。

また受けから攻めへの変化は緩やかに、

徐々に行います。

相手に氣づかれないように 

太極図の陰陽の変化そのものですね。

肘を柔らかく使い 

自分の小手を相手の小手にマウンティングします。

動画では棒を木刀がわりに構えても、

相手にマウンティングしてます。

これらも推手の応用になります。

     四月二十九日

八十一の十五  推手 立円

立円推手の要領です。

まずは形式を覚えてもらいます。

攻め手は按でいいのですが

受け手の方は小手で受け、斜め後方に流します。

この時 腕力で流そうとせず 身體をほとんど九十度廻して 

小手は添える程度にしておきます。

小手で誘導する感じがよろしいです。

受けから攻めに転じるときは肘を柔らかくして内側に入れ、

相手の小手にマウントするようにします。

この時 腕に力が入っていると外側に弾くような動きになり 

マウンティングが出来なくなります。

マウンティングが出来てないと

相手の小手を押さえられなくなりますから 

単なる力比べになってしまいます。

小手を押さえることが出来ますと、

動画のように相手を崩す事ができます。

  令和三年四月二十一日

   八十一の十四 エネルギーを伝えてみた

實際に今までも色々やっていることなのですが

エネルギーを伝えられるかどうか

ということを試してみました。

このような實験は暗示感応効果をも利用しますので

誘導という動作や言葉があるとラクなのですが 

あえてそれを省いてやってみました。

ですからこの動画では暗示による感応と

それによる反応は起きにくいのです。

まあ何とか成功はしましたけどね。

この時に伝えたエネルギーは

通常は「氣」のエネルギーと呼ばれてますが

この場合は少しその性質が異なるようなので

『幽體エネルギー』と呼ぶことにしました。

「幽體」の幽は幽玄の幽です。

微かなとか 秘そやかなという意味です。

  

      令和三年四月十二日

八十一の十三 またまた発勁と跟歩です。

拳法では突いた後の反動をどう処理するか、様々な工夫が見られます。

ボクシングではパンチで一撃しても

反動云々を言われることはないようです。

空手では一撃した後の反動は

後脚を突っ張って耐えてます。

これがいうところの前屈立ちです。

太極拳では弓歩といって

後脚を弓のようにして受けてます。

この場合、體全体の撓りを利用しています。

更にはこの反動を相手に返している場合もあります。

この動作が槍で突いているように見えることから

拳法で拳を當てる動作を「突き」というのでしょう。

なおこの時、

後脚の踵が浮いていると反動を受け切れず、

結果として突きの威力を減ずる事になります。

形意拳では反動を受け、

返すことを重視しています。

形意拳の一撃は まず三體式で突きを入れます。

(三體式は重心の位置が前後の歩幅の中心よりやや後ろに落ちます。)

反動が返ってきますが、

この時 後脚を極く僅か前方に踏み込みます。

これを跟歩と言います。

この僅か前方に踏み込む後脚で間合いが

ごく僅かですが近くなります。

ここがポイントなのです。

お互いに押し合いをしてる時 前足の位置をそのままにして 

後脚を少し前に寄せると

相手は壁にぶつかったようにして

弾き跳ばれることがあります。

間合いが僅かに近くなった事で

感覚が狂わされるようです。

この反力に合わせてもう一度

突いてやります。

つまり二度突きをしているのですね。

もっともこの動きは 見た目には

ゆっくりと突いているようにしか見えません。

跟歩の時は後脚は震脚をしています。

二度目の突きはこれに合わせるように突いています。

動画では棒を持って対峙してます。

撓うのでやり辛かったのですが 

棒の撓いを利用して返してます。

もっと上達すると相手をふっ跳ばせるのですが。

    令和三年四月十日       

八十一の十二 長〜く 力強い発声

ほんとは小さな声の方が良いのですが、

力強く長い発声をする事で肚に力が漲ってきます。

声を出し続けている間は息を吐いているわけですから、

長い発声をしているというのは

長い呼気をしているわけなのです。

長く声を出す場合は 通常は體を緩めリラックスしていて

力が抜けています。

ところがこの場合は力を入れたまま

長~く発声してましてちょっと特殊です。

もう少し丁寧に説明しますと、

この場合の発声では力を抜いているところと、

抜いてはいけないところがあるのです。

下腹部は軽く力を入れ、少し膨らんだ状態をキープします。

虚ではなく 

下腹部を實の状態にしておくわけです。

あまり力むといけません。

繰り返しますが下腹部は軽く膨らませ、

力を少し入れ、

充實させておきます。

通常 下腹部に力を入れますと、

腹を絞り、ぺったんこになります。

このやり方では膨らますわけですから

やりにくいと思います。

しかしこの稽古を続けていると

全身に力が漲ってくるのが判ります。

         令和三年三月三十一日

八十一の十一ねじりによる勁力の伝達

八卦掌の單換掌で説明します。

後脚の爪先を内側に捻ります。

それを腰から胴體に伝達し

上腕部から掌に伝えます。

この時 この螺旋の推進力で押すのですが

肘の伸展力で押そうとすると 失敗します。

胴體からのエネルギーを

肩甲骨を通して上腕部に伝えるといいです。

この動画では他にも色々試しています。

参考にしてください。

ホームページは   https://sekijuku.com    からどうぞ

令和三年三月二十四日

八十一の十 後脚のねじり

ねじれを伝達しながら

エネルギーを伝達していくやり方をご紹介します。

まず 両手のひらを上に向けます。

右手のひらを下に向け捻ります。

すると右肩が飛び出そうになりますので

それを抑えます。

またこの時 胴體が左側、

反時計方向にねじれそうになりますから

これも抑えます。

少し時計回りに回し気味で良いでしょう。

左手の方は 更に手のひらを返し

小指側が上になるくらいにします。

これで右手の捻りを

左手まで伝えたことになります。

次は脚です。

まず平行に立ちます。

右爪先を内側に捻ります。

この時も腰や尻が

反時計方向に捩れそうになるので

時計回りにねじり気味にします。

次に左爪先を外側に捻ります。

これで 右から左に捻れを伝達した事になります。

上半身、下半身ともに右から左、

左から右へとねじれの伝達を繰り返します。

それから上半身と下半身を連動させて動かします。

初めはスムーズに行きませんが

慣れるに従って滑らかになるでしょう。

捻りの力も初めのうちは弱いですが徐々に強まります。

左手をしっかり掴まれていても 

右手を内側に捻る力を使って

相手を弾き跳ばすことが可能になります。

      令和三年三月二十日

八十一の九 氣のボール

掌に意識で気のボールを造ります。

實際 目に見えるわけではないのですが 

意念を集中していると 

その存在を感じられるようになります。 

薄いけど粘るような感じが

微かにではありますが感じられます。

またその重さが判ります。

それが感じ取れるようになりますと

自分の動きも変わっていきます。

というよりその粘るような 

重いような感覚が強まるような動きをするように

なるのです。

動きもより緩やかになって行きます。

そうすることで より粘りや重さが

はっきり感じられるようになるのです。

ただあまりゆっくり動くと

粘りや重さを感じ取れなくなることが ままあります。

その時はもう少し早く動くと宜しいでしょう。

この氣のボールを直径一メートルほどにして

人を打つと文字通りぶっ跳びます。

    令和三年三月十三日

八十一の八 腰を墜とし延ばしてみると

實際に八卦掌の演武をしてみました。

腰を低くする為には脇の下と股間と膝を

吊り上げるような意識を持つと良いですね。

単に脚力のみでやるとかなりきついです。

まぁ出来ないこともありませんがね。

功を深めるようにしないと唯の

忍耐力養成になります。

このやり方は功を練り深める為の方法の一つです。

ホームページは   https://sekijuku.com    からどうぞ

   令和三年二月二十八日